登壇記録:Developer Day Tokyo 2025

2025/04/24 (木)に開催されたDeveloper Day Tokyo 2025のMVP Sessionで登壇した記録。

スライド

ODCで生成AI利用するとなると、

  1. ローコード部分を生成AIで作成する
  2. 周辺部分(ローコード以外の部分)を生成AIで開発する
  3. 生成AIサービスをアプリケーション内から利用する

の3パターンが考えられるが、その中の2の具体的方法を検討したもの。

例としてExternal Logic(C#)開発を使っている。

ちなみに、1は今のところ、Mentorの生成AI機能を利用するしかない。

そちらについては、先月OSUGで話したのでそちらを参照。

登壇記録:OutSystems User Group Tokyo 2025/03/27

スライド中で使ったプロンプト例

試したい人向け。コピー&ペーストできないと大変だと思うので。

次の条件を満たすC#のメソッドを作成してください。
前提
– .NET 8
– OSはLinux
– ソリューション及びプロジェクトの作成は不要
– NuGetにあるライブラリを使って良い(必要なNuGetライブラリについては、VSCode上でプロジェクトに追加するためのコマンドリストを生成すること)

– ただし、無償で使えるライブラリに限定
– メソッドはinterfaceで定義し、そのinterfaceを実装する
– interfaceとclassは別ファイルで定義する
– interfaceには「OSInterface」属性を付与する
– interface内のメソッドには「OSAction」属性を付与する
– OSInterface及びOSAction属性は別の場所で定義したものを参照するので、定義部分は出力しない

仕様
– Excelの指定セルに値を書き込むメソッド
Excelのバイナリファイル、シート位置、セル位置、値を渡し、該当セルに値を書き込んだ結果のExcelバイナリファイルを返す
– Excelの指定セルから値を読み込むメソッド
Excelのバイナリファイル、シート位置、セル位置を渡し、該当セルから値を読み、文字列として返す。

生成AIとローコードの関係について思うこと

当日は、昨年と同じく座談会形式のセッションがあり、AIとローコードについていくらか話すことがあった。

当日話した私のセッションは、「ODCで生成AIを利用して開発を便利にする」方法だが、最近開発者として考えるべきこととして、「一般の開発言語・FW・ライブラリ+生成AI」vs「ローコード(ODC)」という比較があると思う。

この点について現時点の考えをメモしておきたい。

生産性

OutSystemsをメインの技術領域にしている関係上、生成AIを十分に検証できているとは言い難いが、その範囲でも生成AIの生産性向上効果は非常に高い印象。

その代わり、現時点では、使いこなすにはそれなりのスキルと熟練が必要そう。

それに対し、ローコードの生産性は、「一般の開発言語+生成AIを従前に使いこなした場合」よりは低く、「一般の開発言語(生成AI利用なし)」よりは高いという感じになる気がする。

開発リソース・スキルセット

ローコードは、開発者になるためのバリアが相対的に低い。

その意味で、生成AIを十分に使いこなせる熟練者を集められないチームでは、「相対的に低い障壁+相対的に高い生産性」を目指すオプションとして、ローコードはしばらくありなのではないだろうか。

ODCには生成AI機能があるはずでは?

2025/04現在期待しない方が良い。

Mentorでできるのは、プロンプトからEntityとRole相当の概念を抽出し、EntityとRoleにCRUD操作する画面を標準テンプレートに追加するだけのシンプルな機能にすぎない。

詳細はOSUG Tokyo2025/03セッションスライドを参照。

当然、まだMentorの生成AI機能はリリース直後に過ぎず、今後の改善によって一般の開発言語と互角に戦えるようになることは期待したいが……。

シェアする

フォローする