2025/03/27(木)に開催された、OSUG Tokyoのイベント「AI活用最前線!OutSystems × AIで広がる開発の可能性」で登壇したので、記録。
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スライド
OutSystemsがODC向けに提供している、Mentorの生成AI機能について以下の点を解説。
- 使い方
- 出来上がるアプリの構造
- 生成AI機能の評価
生成AI時代のOutSystems(Low Code製品)位置付け
生成AIが発展していくのを見ていると、「OutSystemsなどのLow Code製品が提供する生産性<通常のプログラミング言語+生成AIの生産性」になってしまうのではないか、というのが多くの利用者の懸念ではないかと思う。
OutSystemsも生成AIを提供しているが……
OutSystemsが生成AIで強力な機能を提供してくれるのなら、この懸念は当たらないことになる。というのが、Mentorの生成AIを調べた時に考えていたことだった。
今回の発表は、その「Mentorの生成AI」がどんなものを作れるか、というもの。
結論としては、「標準テンプレートのReactive Web Appに、プロンプトから抽出したEntityとそのCRUD画面、およびRoleを追加したものを作る機能」になっている。
一般のプログラミング言語に対して利用できる生成AIはこれよりずっと多機能・高機能であり、現段階では比較できるレベルにない。Mentorも今後発展するとは思うが、一般のプログラミング言語で利用できる生成AIは大勢のプレーヤーで競争しながらどんどん発展しているようなので、追いつくのは難しのではないか。
現時点では一般プログラミング言語で使える生成AIにも問題がありそう
生成AIでできることを確認するために、いくつかの機能開発に使ってみたが、
- そもそも上手く使うのにプロンプトの工夫が必要
- たまに嘘をつく
- シンプルに間違っていることもある(コンパイルできないこともあるし、実行時に初めてわかるものもある)
- 知らないこともある(知らないことをやってもらうには、ドキュメントから該当部分をプロンプトにコピーするなどの対応をする)
など使う側に知識とスキルは必要そう。
現時点での考え(ローコードと生成AIの関係)
そういう状況で、開発者に生成AIを自由に使えるようにすると、既存コードとの整合性や品質に気を使わずに組み込んでしまうことがあると思われる。
そうであれば、「ローコードの生産性+開発への統制+開発・運用に必要なスキル幅と高さを下げる効果+一部使える(生成)AIよる生産性向上」のメリット>「一般のプログラミング言語+生成AIのより高い生産性」のメリット、となるかもしれない。この関係が維持されるなら、生成AIの時代にもローコードの役割はある。
ただし、生成AIは今後もどんどん発展するので、2,3年おきにメリットを比較した方が良さそうな気がする。