OutSystemsは、アーキテクチャ設計手法として、4 Layer Architectureを推奨していました。ただ、OutSystems 11以降、どうもこの部分が変更されたようです。
公式ドキュメントにはまだ反映されていないようですが、一番上のOrchestration Layerが廃止され、図の名称も4 Layer CanvasからArchitecture Canvasに変更されたとのこと。
この記事の情報は、以下の動画の内容をもとに書いています。
Web and Mobile Architecture with Architecture Dashboard
4 Layer Architectureとは
OutSystemsで開発するソリューションを、適切なモジュール構成を持つように設計する手法です。OutSystemsの公式ドキュメントや公式の教育動画で解説されているため、OutSystems開発をする人たちの共通認識としても使えるもの。
4 Layer Architectureは、システムを構成するモジュール・アプリケーションを以下の4つのレイヤーに分類します。
- Orchestration Layer
- End User Layer
- Core Layer
- Foundation Layer
今、確認したら日本語版がないようですが、公式ドキュメントは以下(Googleなどで自動翻訳にかけるといいです)
Designing the Architecture of Your OutSystems Applications
動画(字幕の自動翻訳が利用できます)
Designing Apps Using an Architecture Framework
OutSystems 11以降の事情の変更
OutSystems 10までは、主に複数のモジュールに配置された画面を一つのモジュールにまとめる用途で、Orchestration Layerが使われていました。OutSystejms 11で参照関係に強弱の概念が導入され、画面(Screen)は弱い参照とされたため、Orchestration Layerは廃止されたようです。
また、OutSystems 11で、Libraryというモジュール種別が導入されました。API、画面、Entityを保持できない、共通ロジックやWidgetのような部品を持たせるためのもの。恐らくこれに伴ってのことですが、OutSystems 10までは、Library Layerと呼ばれていた最下層のレイヤーはFoundation Layerと改名されていました。
Architecture Canvas
上記の変更(レイヤー数が4つから3つに減った)に伴い、4 Layer CanvasはArchitecture Canvasへと変更されたものと思われます。レイヤー数が変わってしまったので仕方がないですね。
現(2020/6/28)時点では、ドキュメント等には反映されていないようですが、Orchestration Layerの出番がなくなったことを考えると、やがて反映されてくるのではないかと思います。
元々、Orchestration Layerの出番は少なかったし、分類先が4つから3つになったのでシンプルに、設計しやすくなったように思います。