CAREER SKILLSやSOFT SKILLSを書いたジョン・ソンメズ(John Sonmez)の会社Simple Programmerが出版している本(書いたのは別の人)。2022/08/24発売。ジョン・ソンメズさんのメールで知って購入。
すでに(2022/9/23時点)Kindle Unlimitedに含まれているようだ。
プログラマーがSNSなどで時間を無駄にせず、いかに生産性を高めるか、というテーマ。技術的な話題は含まれておらず、内容的にはプログラマーやソフトウェア開発者でなくても通用すると思う。
Table of Contents
目次
- Prologue
- Chapter 1 Why social media is your main enemy
- Chapter 2 Your allies – deep work and the state of flow
- Chapter 3 The fifth column – detecting and overcoming your inner saboteur
- Chapter 4 How echo-chambers can help you in your career
- Chapter 5 Subduing the enemy: using social media to your advantage
- Chapter 6 Extreme ownership – what programmers can learn from US Navy SEALs
- Chapter 7 How monk mentality can make you a successful programmer
- Chapter 8 Defeating procrastination with microtasks
- Chapter 9 Shisa Kanko – a Japanese technique to get in the zone easily
- Chapter 10 Making work easy with Pomodoro and timers
注意力や集中力は有限のリソース
- SNSは中毒性がある(そうなるように設計されている)ので、やらなければならないタスクがあるとしても、ついSNSの方を優先してしまう
- よく時間を無駄にしているTwitterやYouTubeは早朝以外使えないように設定してみた(Chrome ExtensionのWasteNoTimeで)
- フローの状態は、気が散るような様々な要素が無いので、精神的なエネルギーを使わないため、長時間楽に維持できる
- フローに入る方法としてマインドフルネス瞑想が紹介されていた
- これは、たしかSOFT SKILLSでも紹介されていたはず
- フローは外部刺激で壊れてしまうらしいので、プログラムするときは他人の電話や会話が聞こえる大部屋はやはり向かないのでは
- フローには適切な難度のタスクが必要
- 同じことばかりしているとフローに入りづらくなるということ。
エコーチェンバーを役立てる
エコーチェンバーと言えば、
(ウィキペディアより。2022/9/21閲覧)
エコーチェンバー現象(エコーチェンバーげんしょう/反響室現象、英: echo chamber)とは、電子掲示板やSNSの、自分と似た意見や思想を持った人々が集まる場にて、自分の意見や思想が肯定されることで、それらが正解であるかのごとく勘違いする、又は価値観の似た者同士で交流・共感し合うことにより、特定の意見や思想が増幅する現象。閉鎖空間で似た者同士で意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってきて増幅していく状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象から例えたものである。
というもので、一般には良い意味では使われていないと思うが、この本ではエコーチェンバーを良い開発者(プログラマー)になるために利用する方法について言及している。
- SNSの既に閲覧したコンテンツと同質の情報を繰り返し送り込んでくるアルゴリズムはエコーチェンバー現象を引き起こす
- エコーチェンバーによって悪い考えや発言が増幅されるから悪い結果を呼ぶのであって、自分の成長に寄与するようにSNSから配信されるコンテンツをデザインしよう、という考え
- つまり、つながる人を自分の専門分野の発言をする人や、同じような成長志向の人で構成されるようにしていけばよい、ということ
- (Kindle位置: 1,627)Good echo chambers are the ones that you deliberately seek out and pro-actively try to join. Bad echo-chambers are the ones that you get dragged into without realizing.
- 良いエコーチェンバーは自分から参加しようとするもの、悪いものは引きずり込まれてしまうもの、という考え
- とにかくプログラマーとして成長する方向にあらゆるものを利用しようとしている
指差喚呼やポモドーロテクニック
- 駅でやっている指差喚呼(そのままShisa Kanko)をルーチンワークでも集中力や注意力を失わいためのテクニックとして紹介されているのはちょっと面白い
- SOFT SKILLSでも紹介されていたポモドーロテクニックが出てきた。前の方に出てきたフローとの関係が気になる(外部刺激で抜けてしまうので)ところだが、そういう集中が必要なタスクよりもルーチンタスクに適用する方がよいとのことだった
- これは自分の実感にも合う。集中力が必要なタスクにうまく乗れているときはポモドーロの時間できられてしまうのはもったいない感じ
- ほとんどの作業はそこまでの集中力がいらないだろうから、普段はポモドーロテクニックで進めて、集中力が特に必要な時にはポモドーロ切るのがよさそう